がん患者さんに必要な栄養

焼魚定食

がん患者さんの体内では、がん細胞が、炎症を起こす物質(サイトカイン)を分泌することに加え、がん細胞に対して、体が免疫反応を起こすため「慢性炎症」が起きています。

「慢性炎症」があると大量のエネルギーを消耗するため、疲れやすい、だるい、食欲がないなどの症状が出てきます。

炎症が起きているからだでは、たくさんのエネルギーやたんぱく質を消費するようになります。その結果、不足したエネルギーや栄養を補うために筋肉組織を分解して利用し始めます。
これにより、筋肉が減少し体重が減っていきます。これはがんの症状がない方にも見られ、がんと診断されたときに約半数の患者さんに体重減少がみられます。また、手術、化学療法、放射線療法といった治療も炎症を引き起こすため、最終的には8割以上の患者さんが体重減少を経験します。
やせると体力が落ち、免疫機能も低下して、場合によっては治療を続けられなくなることさえあります。

炎症を抑え、摂取した栄養をきちんと体に供給することができれば、治療の効果が上がり、良好な予後につながります。そこで重要なのが「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「たんぱく質」です。

EPAは、魚油などに多く含まれる脂質の一種で、炎症や、たんぱく質の分解を抑える作用があります。特に青背魚(サバ、イワシ、マグロなど)に多く含まれています。刺身など生で食べるのが一番効率よく摂取でき、焼く・煮ると20%減少、揚げると50%減少するといわれています。

そしてEPAに加えて、良質なたんぱく質を摂取することにより、筋肉の合成が促進されます。筋肉をつくる、必須アミノ酸の中でも、分枝鎖アミノ酸(BCAA)といわれるバリン、ロイシン、イソロイシンは、必須アミノ酸の30~45%を占め、筋肉のタンパク質分解を抑えるといわれています。分枝鎖アミノ酸は、大豆、チーズ、マグロの赤身などに多く含まれます。

ぜひ、毎日のお食事の参考にされてください。

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