Q.【治療全般】セレン福岡メディカルクリニックはどのような治療を行っているクリニックですか?

A.セレン福岡メディカルクリニックでは、我が国の保険診療で認可されている標準治療(手術、抗がん剤、放射線治療のいわゆる3大がん治療)の効果の限界を打開するために、第4のがん治療として世界的に注目を集めている”特異的がん免疫療法(樹状細胞ワクチン療法、免疫チェックポイント)”を専門としたクリニックです。

長年のがん免疫学の研究を経て21世紀に入りようやく実現可能となった最新の特異的がん免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」を軸として、がん免疫の視点から 個々の患者さまの全身状態を客観的に評価しながら、最適な免疫状態を引き出すためのがん治療プランを一緒に考えていきます。また、そのためにセレン福岡メディカルクリニックだけで提供できない治療、例えば、重粒子線や陽子線など局所への効果がより高い放射線療法や、より専門的な症状緩和法などが必要と考えられる場合 には、しかるべき医療機関と責任をもって連携しながら治療を進めていきます。

Q.【治療全般】セレン福岡メディカルクリニックでは入院治療を受けられますか?

A.セレン福岡メディカルクリニックでは入院治療は行っておりません。すべて外来診療になります。

セレン福岡メディカルクリニックで提供しているがん治療(樹状細胞ワクチン療法など)は、すべて通院で受けていただける治療です。現在入院中の患者さまでも、入院先の主治医の協力のもと、病院からセレン福岡メディカルクリニックまで通院できれば、セレン福岡メディカルクリニックでの治療を受けることは可能です。また、病状に応じて入院が必要な場合には、セレン福岡メディカルクリニックの連携医療機関をご紹介できる場合もございます。

Q.【治療全般】どんな種類や進行度(病期)のがんでも、セレン福岡メディカルクリニックの治療は受けられますか?

A.セレン福岡メディカルクリニックのがん免疫療法の軸となる「樹状細胞ワクチン療法」は、さまざまな種類のがんに対して世界的に臨床研究が行われています。
手術後の再発予防や進行・転移がんも含め、ほとんどすべての種類・進行度(病期:ステージ)のがんが治療対象となります。

ただし、非常に進行の速い血液系のがんや、患者さまの体調や検査結果によっては、セレン福岡メディカルクリニックでの治療を行うことが適切でない場合もあります。これについては非常に専門的な判断になりますので、医療相談やその後の診察内容を通じて医師が個別に判断していく必要があります。セレン福岡メディカルクリニックで提供できない治療の方がより適切と考えられる場合には、適切な医療機関をご紹介させていただきます。

Q.【治療全般】どのような体調であればセレン福岡メディカルクリニックの治療を受けることができますか?

A.体調や病状に関わらず、セレン福岡メディカルクリニックのがん治療を受けることができますが、患者さまご本人がセレン福岡メディカルクリニックへ定期的に外来通院できることが必要です。

◆樹状細胞ワクチン療法の適応基準◆
・ある程度、食事が摂れる。
・ある程度、自分で身の回りのことができる。
・歩行が可能で、無理なく来院できる。(車いすでの通院は可能です。)
・平均治療期間(おおよそ3〜4ヶ月)の通院が可能と見込まれる。
(その他、当日の体調や血液検査の数値にも適用基準がございます。)

Q.【治療全般】セレン福岡メディカルクリニックのがん治療を受けるための準備(必要書類)について教えてください。

A.最適な治療プランを考えていくためには、患者さまの病状やこれまでの治療内容、今後の方針などに関する正確な医療情報が必要になります。

通常これらの情報は、主治医からの紹介状(診療情報提供書)に記載されていますが、不足の情報などがある場合は、あらためて主治医にこちらから情報提供をお願いしています。また、通常、病院では検査されないデータ項目については、セレン福岡メディカルクリニックにて検査を行っています。なお、主治医からの紹介状がまだお手元にない場合でも、セレン福岡メディカルクリニックの「医療相談」に来て頂くことは可能です。初めて来院される方のために、セレン福岡メディカルクリニックでは「医療相談」という、治療開始前の事前相談も行っています。もしご希望があれば、主治医あてにセレン福岡メディカルクリニックの治療内容を説明し、協力をお願いするためのお手紙(診療情報提供を依頼するための書類)を、患者さまの状況に合わせて医師が作成いたします。

Q.【がん免疫療法】樹状細胞ワクチン療法と、他のがん免疫療法との違いについて教えてください。

A.がん免疫療法は、「特異的な治療かどうか」と「細胞を用いる治療かどうか」の2つの視点から、大きく4つに分類されます(下図をご参照下さい)。樹状細胞ワクチン療法は、がん細胞だけを狙って攻撃する(特異的)、患者さまご自身の細胞を用いた最新世代のオーダーメイドがん免疫細胞療法です。

樹状細胞ワクチン療法は、(1)がん細胞に「特異的」に作用し、かつ(2)「細胞を用いている」という2つの大きな特徴を持つ点で、他のさまざまながん免疫療法と異なります。特に、その有効性に関する質の高いエビデンスが存在する唯一のがん免疫療法として、世界で注目されています。また、従来の抗がん剤のような重い副作用の心配がなく、QOL(生活の質)を維持しながらがん治療を行うことが可能です。
診察風景
がん免疫療法の進化

(1)がんに「特異的」に作用する(=特異的がん免疫療法)
「特異的」とは、がん細胞だけを狙って攻撃するという意味です。これに対して、例えば通常用いられている抗がん剤は、正常な細胞にも影響しているため、白血球減少や粘膜障害、脱毛などさまざまな副作用が生じてしまいます。21世紀に入り、「いかにして正常細胞に影響なく、がん細胞だけを攻撃するか」という「特異的」アプローチが、最新の科学や医学を駆使することでようやく医療現場で実現可能になってきました。最新の抗がん剤「分子標的治療薬」は、がん細胞だけが持っている特異的な目印に対して作用する「特異的」抗がん剤として注目を集めています。この流れは、同様にがん免疫療法の分野でも起こってきました。以前の「非特異的な」免疫療法では、からだ全体の免疫活性化しかできませんでしたが、90年代後半以降、がん細胞に特異的に作用する免疫を高めようとする「特異的がん免疫療法」へと進化していきました。これが、近年話題になっている“がんペプチドワクチン療法”であり、さらにセレンクリニックが行っている“樹状細胞を用いたがんワクチン療法(樹状細胞ワクチン療法)”です。すなわち「特異的がん免疫療法」とは、インフルエンザワクチン(ウイルス独自の目印を身体に注射する治療)のように、「がん細胞独自の目印(がん抗原)」を身体に注射することによって、体内の免疫細胞ががん細胞だけを正しく認識できるようにするための治療法として開発されたのです。

(2)「細胞を用いる」免疫療法(=がん免疫細胞療法)
「細胞を用いる」とは、体内に存在する免疫細胞を利用したがん治療を意味します。免疫細胞を用いたがん治療は、80年代の「活性化リンパ球療法」の出現とともにその治療効果が大変期待されました。これは、リンパ球ががん細胞を排除するのに最も重要な免疫細胞であることが判明したことによるもので、以降米国を中心に莫大な研究費が投じられてその有効性についての研究が長年行われてきていますが、活性化リンパ球療法単体での有効性はまだ明らかになっていません。セレン福岡メディカルクリニックが専門とする「樹状細胞ワクチン療法」は、特異的がん免疫療法の一つである“がんペプチドワクチン”を、自己の細胞(樹状細胞)を用いることによってさらに進化させたものです。すなわち最先端の「細胞を用いた特異的がん免疫療法」であり、これを、特異的がん免疫細胞療法と呼び、現在、世界中で注目され、研究が開始されています。これまでの非特異的がん免疫療法は、単独で進行がんに対する有効性が証明されませんでした。また、特異的がん免疫療法の一つ「がんペプチドワクチン」も、まだその有効性は期待されたほどの効果が得られていないと報告されています(*)。(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004

2010年、米国の臨床試験において「特異的がん免疫細胞療法」である、「樹状細胞を用いたがんワクチン療法」による延命効果が明確に証明されたことを受け、米国で、前立腺癌に対する樹状細胞ワクチン療法が国レベルで承認されました(**)。(**)Philip W. New Englanld Journal of Medicine 2010

このように、がん免疫療法の中で、唯一その有効性に関する質の高いエビデンスが存在する「特異的がん免疫細胞療法」である「樹状細胞ワクチン療法」は、世界中でより一層研究開発が行われるようになりました。すなわち、この樹状細胞ワクチン療法は、(1)特異的ながん免疫療法であること(正常細胞への影響なくがん細胞だけに特異的に作用する)、かつ(2)細胞を用いたがん免疫療法であるため、副作用が少ないこと(自分自身の免疫細胞を用いてワクチンを作っている)、という大きな2つの特長で、他のさまざまながん免疫療法とは異なります。現在、有効性に関する質の高いエビデンスが存在する唯一のがん免疫療法として世界で注目されているのです。この治療法の特長としては、自身の細胞を用いるため、専用の細胞培養施設や一定レベル以上の技術を持った専門スタッフが求められ、通常の薬剤のような大量生産ができないことです。我が国においても小規模の臨床試験は始まっていますが、より多くの患者さまに保険診療として提供できるようになるには、まだしばらく時間がかかるものと思われます。

Q.【がん免疫療法】樹状細胞ワクチンの「樹状(じゅじょう)細胞」って、何ですか?

A.周囲に枝のようなもの(樹状突起)が伸びている姿から、この名前が付けられました(図)。
がん細胞の目印を最初に体内で認識し、その情報を兵隊役にあたるリンパ球に伝える大変重要な
役割を担っていることが分かっています。

近年話題になっている”がんペプチドワクチン”とは、インフルエンザワクチンと同じように、がん細胞独自の目印(がん抗原)を身体に注射すれば、体内の免疫細胞が自力でがん細胞を正しく認識できるようになるのではないか、という治療アプローチです。
しかし、実際の治療効果としては、ただ単純に「がんの目印」を身体に注射するだけでは必ずしも体内の免疫細胞が認識してくれるわけではない、ということが報告されています(*)。(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004
そこで、世界的に注目されているのが「樹状(じゅじょう)細胞」の役割です(*)。(*)Nestle FO. Current Opinion in Immunology 2005
それならばと、体内に存在する樹状細胞の元となる細胞をいったん体外に取り出して、培養室で樹状細胞を作り出し、この樹状細胞に「がんの目印」をあらかじめ認識させた状態にしたもの(=樹状細胞ワクチン)を、再びからだに注射して戻すという治療法が開発されました。これが、”樹状細胞を用いたがんワクチン療法「樹状細胞ワクチン療法」“です。

Q.【がん免疫療法】樹状細胞ワクチン療法に使用する「がんの目印」とは何ですか?

A.免疫細胞は、相手の細胞が「がんの目印」を持っているかどうかによって、がん細胞かどうかを判断します。
このようながん細胞の証拠となる「がんの目印」を、「がん抗原(こうげん)」と呼びます。
体内の免疫細胞が、がん細胞を攻撃するためには、まずは攻撃対象をきちんと認識する必要があります。
このときに必要なのが、正常細胞には存在せず、がん細胞だけが持っている「がんの目印(抗原)」です。

がん抗原とは?
例えば、インフルエンザワクチンは、ウイルス独自の目印をからだに注射することによって、からだの免疫がインフルエンザウイルスを攻撃対象として認識できるように記憶するための治療(=ワクチン)です。これと同じ考えに基づいて、「がん細胞独自の目印(がん抗原)」を注射すれば、体内の免疫細胞ががん細胞を正しく認識できるようになるのではないかという治療アプローチが、近年話題になっている“がんペプチドワクチン”の理論です。しかしながら、もともとがん細胞は、自分の身体の正常細胞が突然変異したものですから、従来の科学技術では正常細胞とがん細胞のわずかな違いを見極めることができませんでした。このため、「がんの目印(抗原)」は、従来は手術で摘出したがん組織から抽出した「自己のがん抗原」を用いるしかありませんでした。しかし90年代以降さまざまな「がんの目印」が発見され、人工的に合成することが可能になってきました。これを「人工抗原」と呼びます。現在は世界中でさまざまな「人工抗原」が合成される時代となり、臨床研究が始まっています。確かに「がん抗原」を身体に注射するがんペプチドワクチンの理論は大変期待されているのですが、実際の治療効果としては、ただ単純に「がんの目印」を身体に注射するだけでは、インフルエンザワクチンのように体内の免疫細胞が認識してくれるわけではないことが報告されています(*)。(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004

その一つの理由として、がん細胞は、免疫から逃れるために自分の目印を隠そうとする「したたかさ」を持っていることが分かってきています。そこで、がんワクチンとして用いるがん抗原は、身体のがん細胞がその目印を確実に持っていることだけではなく、がん細胞が隠す事が難しい目印を選択することが重要です。現在、このようないくつかの客観的指標に基づいて、最も優れている人工抗原はどれかについて、世界ランキング評価が行われています(**)。「WT1」は、この世界ランキングにおいて第1位に位置づけられており、セレンクリニックではこの「WT1ペプチド」を使用することができます。(**)Cheeve MA. Clinical Cancer Research 2009

Q.【がん免疫療法】セレン福岡メディカルクリニックならではの「樹状細胞ワクチン療法」の特長は何ですか?

A.セレン福岡メディカルクリニックならではの樹状細胞ワクチン療法の特長は2つあります。
A-1、樹状細胞ワクチン療法を受ける場合、どのような「がんの目印(抗原)」を用いるかが特に重要です。世界中の専門家によって「がんの目印(抗原)」の評価が行われていますが(*)がん抗原の一つ「WT1」は、このランキングで第1位(*)(特異的がん免疫療法に、最も優先的に用いるべき人工抗原)に位置づけられており、セレン福岡メディカルクリニックではこの「WT1」の一部である「WT1ペプチド」を使用することが可能です。
※セレン福岡メディカルクリニックは、WT1ペプチドを細胞治療に使用する独占実施権を保有するテラ(株)から使用許諾を得ている数少ない医療機関です。(*)Cheeve MA. Clinical Cancer Research 2009
A-2、セレン福岡メディカルクリニックのもう一つの特長として、質の高い樹状細胞ワクチンを作製するために必要となる専門細胞培養施設、専門スタッフ、およびそれを正確に運営するためのシステムが挙げられます。

A-1、の詳細はこちら
樹状細胞ワクチンを作製する際に、どのような「がんの目印」が使用できるかについては、個々の患者さまのがんの種類やその時の状況によって、実際にはさまざまな制約を受けます。例えば、自己のがん組織を用いるためには、手術でがん組織を切除する前にさまざまな準備をしておかなければなりませんし、多くの患者さまの場合、手術でがん組織を確保できるとは限りません。
この場合、人工的に合成したがんの目印(人工抗原)を用いることになりますが、個々の患者さまのがん細胞が持っている目印(人工抗原)を用いる必要があります。現在、世界中でさまざまな人工抗原が開発されておりますが、セレン福岡メディカルクリニックでは、世界的に特に有用と考えられるいくつかの人工抗原を選択して使用しています。特に、「WT1ペプチド」という人工抗原は、ほぼ全てのがんが持っている目印であるため、これを用いることで多くの患者さまに樹状細胞ワクチン療法を受けていただくことが可能です。
セレン福岡メディカルクリニックの最大の特長としては、この「WT1ペプチド」を樹状細胞ワクチン療法に用いることが可能(独占実施権保有)だということです。これにより多くのがん患者さまに最先端の樹状細胞ワクチン療法を受けていただけます。なお、セレン福岡メディカルクリニックは、日本で初めてクリニックとして「WT1ペプチド」を用いた樹状細胞ワクチン療法を開始しました。
また、これまでに樹状細胞ワクチン療法の症例数が2500以上と、一医療機関としては世界最大規模の実績をもつ医療機関です。

A-2、の詳細はこちら
テラ株式会社との技術提携により、細胞治療分野で日本の先駆的な研究室である東京大学医科学研究所(細胞プロセッシング寄附研究部門:2008年8月にて終了)で構築された、高度な細胞治療技術・システムを導入しております。特に、ワクチンを作製する工程は、欧米の学術論文の厳しい審査を経た、科学的信頼性の高い確かな技術を導入し、GMP*(Good Manufacturing Practice)グレードの厳格な施設で培養を行っています。

Q.【がん免疫療法】樹状細胞ワクチン療法は、どのくらい治療期間がかかるのですか?

A.セレン福岡メディカルクリニックの樹状細胞ワクチン療法は、学術論文(科学的な根拠)に基づいて、2~3週間おきに合計5〜7回、ワクチン投与を行います(これを1セットという単位で表現しています)。患者さまの体調や施行中のがん治療スケジュールにもよりますが、樹状細胞ワクチン作製のための最初の成分採血(アフェレーシス)から1セット終了までに4ヵ月程度かかります。

アフェレーシス
※アフェレーシス=成分採血
まず、樹状細胞の元となる細胞を患者さまから成分採血(これをアフェレーシスと呼びます)し、その細胞を約3週間かけて培養します。
できあがった樹状細胞ワクチンは、世界基準に基づいた方法に従って分割され、すべて冷凍保存されます。完成したワクチンは、2~3週間おきに計5~7回、皮膚に投与して、1セットの治療が完了となります。したがって、患者さまの体調や現在進行中のがん治療とのスケジュールによりますが、樹状細胞ワクチンの作製のための最初の成分採血から1セット終了までに4ヵ月程度かかります。1セットの治療終了後、血液検査や画像検査、免疫機能検査などを用いて、できるかぎり客観的な指標に基づき、今後の治療方針を相談していきます。なお、樹状細胞ワクチン療法は“ワクチン”という名前の通り、患者さまのがんだけを狙い撃ちすることができる免疫力を体に”記憶させ”、長い間それを持続させることを目的としています。すなわち、個人差はありますが、目的とするがんの目印に対する特異的な免疫が記憶されている間は、他のがん免疫療法のように延々と治療を継続する必要はないと考えらています。

電話・診療時間・休診日

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